日本語参照文法

初級日本語文法の総まとめ

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2あとで [2025/05/05 14:30] kaken2あとで [2025/12/02 14:00] (現在) – [用法2:V1た(P)あとで~V2(Q)] kaken
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 例)ごはんを食べたあとで、「ごちそうさまです」と言います。\\ 例)ごはんを食べたあとで、「ごちそうさまです」と言います。\\
 例)ごはんを食べたとき、「ごちそうさまです」と言います。\\ 例)ごはんを食べたとき、「ごちそうさまです」と言います。\\
 +
 +<color #ff7f27> **誤用例:** </color>\\
 +1.**その項目を使うべきでないところで使っている**\\
 + 例)日本語を<color #ed1c24>**<color #ff7f27>勉強した</color><del><color #ff7f27>あとで</color></del>**</color>留学したほうがいい(誤用)。→日本語を<color #ed1c24>**<color #ff7f27>勉強してから</color>**</color>留学したほうがいい。\\
 +   ※〈解説〉V2(Q)=「留学する」の動作をするためには、V1(P)=「日本語を勉強する」の動作が完了することが条件になっている場
 +    合は、「~てから」のほうがいい。\\
 + 例)日本に<color #ed1c24>**<color #ff7f27>来た</color><del><color #ff7f27>あとで</color></del>**</color>毎日6時に起きている(誤用)。→日本に<color #ed1c24>**<color #ff7f27>来てから</color>**</color>毎日6時に起きている。\\
 +   ※〈解説〉(cf.「Vてから」機能2「起点」)。\\
 + 例)病気に**<color #ff7f27>なった</color>**<color #ed1c24>**<del><color #ff7f27>あとで</color></del>**</color>、病院へ行った方がいい(誤用)。【市川保子(2010)『日本語誤用辞典』】→病気に<color #ed1c24>**<color #ff7f27>なったら</color>**</color>、病院へ行ったほうが\\
 +   いい。\\
 +   ※〈解説〉「あとで」は、「**物事が終了した時**」を問題にする表現である。「たら」は、前件のことが条件となって、後件の事柄が生じ、その生じた事柄を問題にする表現である。\\
 +
 +2.**その項目を使うべきところで使っていない(違う項目/違う構文を使っている)**\\
 + 例)母:宿題やった?\\
 +   子:まだ。ごはんを<color #ed1c24>**<del><color #ff7f27>食べて</color></del>**</color>やるよ(誤用)。→ごはんを**<color #ff7f27>食べたあとで(/食べてから)</color>**やるよ。\\
 +   ※〈解説〉「~て」は動作の順番を示すだけなので、「**いつするのか**」をはっきりと示したいときは、「~たあとで」(または「~てから」)を使うのがいい。\\
 +
 +3.**誤形成(形、活用、助詞などの間違い)**\\
 + 例)**<color #ff7f27>結婚した<del>の</del>あとで</color>**、妻の両親と住んでいる(誤用)。→**<color #ff7f27>結婚した</color>**<color #ed1c24>**<color #ff7f27>あとで</color>**</color>、妻の両親と住んでいる。\\
 +   ※〈解説〉「あとで」が動詞の「た」形に接続する場合は、「の」は不要だ。\\
 + 例)**<color #ff7f27>食事を</color>**<color #ed1c24>**<del><color #ff7f27>する</color></del>**</color>**<color #ff7f27>あとで</color>**、お茶を飲んだ(誤用)。→**<color #ff7f27>食事を</color>**<color #ed1c24>**<color #ff7f27>した</color>**</color>**<color #ff7f27>あとで</color>**、お茶を飲んだ。\\
 +    ※〈解説〉「あとで」は動詞の「た」形に接続する。\\   
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 例) 友だちとけんかしたあと、友だちがずっと口をきいてくれない。\\ 例) 友だちとけんかしたあと、友だちがずっと口をきいてくれない。\\
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-➣「V1て(P)からV2(Q)」ではQには**状態**を表す文は使えないが、「V1た(P)あと(で)」ではQには**状態**を表す文は使える。 \\+➣「V1て(P)からV2(Q)」ではQには**状態**を表す文は使えないが、「V1た(P)あと(で)V2(Q)」ではQには**状態**を表す文は使える。 \\
 例)#パーティーが終わってから、部屋はごみで**いっぱいになっていた**。×\\ 例)#パーティーが終わってから、部屋はごみで**いっぱいになっていた**。×\\
 例) パーティーが終わったあと、部屋はごみで**いっぱいになっていた**。\\ 例) パーティーが終わったあと、部屋はごみで**いっぱいになっていた**。\\
行 115: 行 140:
 例)#**朝になった**あとで、わたしたちは出発した。×\\ 例)#**朝になった**あとで、わたしたちは出発した。×\\
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-➣「V1たあとで~V2(Q)」のV2(Q)に、**命令形**や**意志形**は使いにくいが、「V1てから~V2」のV2に、**命令形**や**意志形**は使える。\\+➣「V1たあとで~V2(Q)」のV2(Q)に、**命令形**や**意志形**は使いにくいが、「V1てから~V2(Q)」のV2(Q)に、**命令形**や**意志形**は使える。\\
 例)#金をためたあとで、旅行に**行こうと思っています**。×\\ 例)#金をためたあとで、旅行に**行こうと思っています**。×\\
 例) 金をためてから、旅行に**行こうと思っています**。\\ 例) 金をためてから、旅行に**行こうと思っています**。\\
2あとで.1746423026.txt.gz · 最終更新: 2025/05/05 14:30 by kaken

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